新しい営業という職種
こんにちは。
伊藤尚希です。
営業というイメージはどのようなものでしょう?
実は営業と言っても様々なものがあり、同じ会社内でも段階によってすることは全くと言っていい程違います。
そして、それは時代でも変わっていきます。
今回はそんな営業が新しい段階へ進まなければいけない事実をお話させていただきます。
今の営業
今の営業はまず信頼関係の構築をし、その後に課題発見と課題解決をするのがマストだと言われています。
これはSNSなどで営業の最先端を走っている方々も言っていますね。
上記の3要素などもweb上や書籍を見れば転がっています。
要するに再現性のあるテクニックが重要とされているということです。
確かに信頼関係の構築や課題発見、課題解決までのセットをテクニックで再現できると、もう営業の悩みはなくなるのではないかと思う程に有益です。
細かなスキルとしてはコミュニケーション能力・課題発見力・タイムマネジメント能力・ヒアリング力・ロジカルシンキング・マーケティング能力・交渉力・クロージング能力などが必要と言われるところでしょうか。
検索すればこんなにも有意義な情報が出てきました。
本当にいい時代です。
問題点
では、今の営業は完璧かと言われれば、もちろんそんなことはありません。
というより、検索して出て来た上記のようなことは誰でもが知っていて、テクニックとして身に付けることができるということですが、それって問題ではないでしょうか?
テクニックでできる再現性だけに拘ったやり方というのは、実はデジタル技術(ビッグデータを活用したAI技術など)に置き換えることが容易にできてしまいます。
皮肉なことに誰でもが真似をできることは自分達の仕事を奪っていくのです。
もっと言えば、オリジナルに対して、誰かが作ったテクニックやスクリプトを真似した場合、明らかに劣化版にしかなれません。
これは当然のことで、作り出した人は何かしらの考えがあり、その考え方は日々アップデートされていきます。
しかし、テクニックやスクリプトは物であって、随時アップデートなどされません。
すると、数年も経過すれば、それは昔のやり方になっているのです。
今は無料で情報が氾濫する時代になり、誰でもができそうなテクニックやスクリプトに溢れていますが、それは誰しもが同じであり、埋没する危険と隣り合わせです。
ということは、前章で挙げた3要素もすでに古いもしくは当たり前の領域と言わざるを得ません。
これからの営業
『信頼関係の構築をし、その後に課題発見と課題解決をする』これはすでにできて当たり前。
できなければ他に差を付けられるレベルのお話だとすれば、新たにしなければいけない営業の仕事とは何でしょう?
ずばり『お客様の未来を作ること』です。
課題解決とは、お客様が気付いていようがいまいが、どちらにしろ今のことです。
営業は更に先を見なければいけません。
5年10年先を見た時、安泰なお客様はどれだけいるでしょうか?
その安泰ではない未来に、それでも成長していく企業を作る為のお手伝いをするのが営業です。
では、そのような営業になる為にはどうすれば良いのか?
実は私も再現性という点で言えば賛成派です。
『営業は誰でもができる』と謳っているのに再現性がないのは矛盾していますからね。
ただ、私が言う再現性は、結果が再現できることであって、同じやり方ができるということではありません。
前章でも言った通り、私のやり方を全く同じようにやった人がいても、私と同じ結果は生まれないからです。
同じ見た目でもなく、同じ声色でもなく、同じ雰囲気でもない人が同じことをして、同じ結果になると思う方がおかしいとは思いませんか?
これから学ばなければいけないのは考え方です。
お客様の未来を作る考え方。これが定着した時、営業という職種は唯一無二の可能性を発揮します。
やり方はそれぞれの個性で良い。
しかし、結果は再現性がある。
これからの営業は考え方をベースに自分達で進化できることが前提です。
考え方は誰でも等しく覚えられます。
『営業は誰でもができる』ということを頭に入れて営業を楽しみましょう。